10 区分所有建物

2012.12.31

区分所有者による誹謗中傷行為と共同の利益に反する行為

最判平成24年1月17日判時 2142号26頁
平成22年(受)第2187号 名誉毀損文書頒布行為等停止請求事件(一部破棄差戻し・一部棄却)
 

マンションの区分所有者による管理組合の役員を中傷する文書の配布等の行為は,それにより管理組合の業務の遂行や運営に支障が生ずるなどしてマンションの正常な管理又は使用が阻害される場合には,建物の区分所有等に関する法律6条1項の「共同の利益に反する行為」に当たるとみる余地があるとした。

「法57条に基づく差止め等の請求については,マンション内部の不正を指摘し是正を求める者の言動を多数の名において封じるなど,少数者の言動の自由を必要以上に制約することにならないよう,その要件を満たしているか否かを判断するに当たって慎重な配慮が必要であることはいうまでもないものの,マンションの区分所有者が,業務執行に当たっている管理組合の役員らをひぼう中傷する内容の文書を配布し,マンションの防音工事等を受注した業者の業務を妨害するなどする行為は,それが単なる特定の個人に対するひぼう中傷等の域を超えるもので,それにより管理組合の業務の遂行や運営に支障が生ずるなどしてマンションの正常な管理又は使用が阻害される場合には,法6条1項所定の「区分所有者の共同の利益に反する行為」に当たるとみる余地があるというべきである。」

2007.09.20

マンション管理費・修繕積立金支払請求権の消滅時効

マンション管理費や修繕積立金の未払分につき、滞納期間が長期にわたっている場合が時折みられる。
このような場合に、管理費や修繕積立金の支払請求権について、消滅時効が問題になるケースがある。
民法は、債権一般の消滅時効としては時効期間を10年と定めているが(民法167条)、これに対し、民法169条は、「年又はこれより短い時期によって定めた金銭その他の物の給付を目的とする債権は、5年間行使しないときは、消滅する。」として、5年の短期消滅時効を定めている。
そこで、管理費や修繕積立金の支払請求権の時効期間が、10年なのか、5年なのかについて、従来見解が分かれていた。
この点について、最高裁判所は、下記のとおり、消滅時効期間を5年とした。


最判平成16年4月23日民集58巻4号959頁 判時1861号38頁本件の管理費等の債権は、前記のとおり、管理規約の規定に基づいて、区分所有者に対して発生するものであり、その具体的な額は総会の決議によって確定し、月ごとに所定の方法で支払われるものである。このような本件の管理費等の債権は、基本権たる定期金債権から派生する支分権として、民法169条所定の債権に当たるものというべきである。 その具体的な額が共用部分等の管理に要する費用の増減に伴い、総会の決議により増減することがあるとしても、そのことは、上記の結論を左右するものではない。

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