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2007年5月

2007.05.23

5月に入ってのお仕事

近時、ブログの更新をサボり気味。
5月連休中の1日2日も仕事をしに出勤。
5月6日48歳の誕生日を迎える。

前にも書いたが、今年は、弁護士20年目であると同時に、年男でもあった。猪年。中国では豚年というらしいが、現在、私は脂肪がつきすぎ、まさに豚状態。なんとかしなければ。

これを書いている5月23日までの5月の仕事の状況を振り返ると
・法人の所有資産関連の相談
・個人の資産関連の相談
・債務整理・過払金請求関連
・建築関連の相談・訴訟・建築審査会関係
・株主総会の準備指導
・簡裁司法委員
・交通事故関連
・ネットオークション関連

と相変わらず。


2007.05.04

3月4月のお仕事

また、この2ヶ月の間、ブログの更新をしないで来てしまった。
この2ヶ月間に受任した事件で、少し珍しいものについて、備忘もかねてとどめておきたい。但し、まだ完全に終結した案件でもなく、ブログの性質上、案件の説明自体は、抽象的に。

3月に、建物明渡の賃借人側の事案の相談を受けた。
いわゆる長屋形式(今風にいうとタウンハウス型というべきか。)建物を借りて店舗を経営されているが、更新拒絶をされたうえ、契約期間経過後に明渡請求を受けたとの案件。
これだけでは、普通の事案だが、なんと、賃貸人がある日突如、長屋形式の隣の借家について、明渡済みとして、取り壊してしまった。そのために、借家の内壁がむき出しとなる状態。

このような事案、バブリーな時代に地上げ屋がやっていたことがあると聞く。
相手方に内容証明で、異議と補修を要求したところ、完全ではないものの 一応の補修がなされることとになる。

私は、どちらかというと、賃貸人側の明け渡しの相談を受けることが多いが、この案件のような明渡終了済みの店舗から順次取り壊すとの方式が自力救済として許されるのであれば、何の苦労もないところ。いまどき珍しい事案と思う。

4月に私は、弁護士20年目に入った。
夏には、20周年のイベントもある。
ひとつの節目と考え、更なるサービスレベルの向上に努めたい。

賃貸人からする期間途中解約合意の有効性

賃貸借契約中に、「当事者は、相手方に対して、期間途中といえども、6ヶ月前に通知することにより、この契約を解除することができる。」等との条項を入れている場合がある。
かような合意について、賃借人からの期間途中解約についての問題はさておき(6ヶ月前とすることの合理性等)、この合意による賃貸人から期間途中解約が認められるかが気になるところである。

1 この点、最高裁判所の判決例は見当たらないようであるが、下級審に次のような判決例がある。
(1) 東京地判昭和55年2月12日判時965号85頁
「期間の定めのある建物の賃貸借契約において、期間内における解約権留保の特約が借家法6条(註 借地借家法30条に相当。)により無効とされるか否かについては議論の存するところであるけれども、解約権留保それ自体は有効であるとしても、本件のように申入後直ちにこれを明け渡す旨の特約は同法3条(註 借地借家法27条に相当。)に反し同法6条によって無効であるといわなければならない。
 のみならず、解約申入には自己使用その他正当の事由の存在を必要とするものであるところ、本件においては、会社が工場用建物として賃貸した建物について、会社の代表者が他に負担する債務の弁済資金の獲得にあてるため、建物を取り壊してその敷地を更地となし、これを高価に売却することを目的としてその明渡を求めるものであるが、このような原告の必要性は、本件各建物を営業の本拠として使用する被告らの必要性に比較して大なるものとはいえず、結局原告には本件各建物賃貸借解約申入につき正当の事由がないものといわなければならない。」

(2) 東京地判昭和56年7月10日判タ465号139頁
「原告(註 賃貸人)は、右合意は原告、被告(註 賃借人)いずれか一方が期間満了一か月前に解約の申入れをしたとき更新の合意及び更新後の期間の合意がいずれも解約される旨の解除条件的又は解約権の留保の合意であると主張する。 
 しかしながら、原告が主張するように、期間満了の一か月前になした解約の申入れにより更新の合意が解約されるということは実質的には期間満了一か月前に更新を拒絶することができることになり、更新の拒絶を法の定める期間よりも短縮するものであり、借家人の権利安定を保障する借家法2条(註 借地借家法26条に相当)、3条の趣旨からして同法6条により原告主張の合意は無効である。」

2 上記(1)(2)の判決はともに、期間途中解約の効果が即時発生したり、1ヶ月後に発生するとの合意については、無効と解し、これによる明渡は認めないものとしている。
また、上記(1)については、合意ができる場合でも、正当事由が具備されない限り、無効としている。判旨では、旧借家法2条3条(現借地借家法26条27条)(あるいはその趣旨)に反するとして、旧借家法の規定が片面的強行規定であることを規定する同法6条(借地借家法30条)により無効との論理構成であることからすると、現行借地借家法26条27条や旧借家法2条3条の定める更新拒絶期間もしくは解約期間である6ヶ月前という期間を、期間途中解約の解約期間として定めるのであれば、有効との解釈も可能と思われる。
しかしながら、これを認めると、更新がないことにより、借家期間の保護を更新型契約よりも後退したと考えられている定期建物賃貸借(借地借家法38条以下)よりも、更新型の借家の方が、借家期間において保護に欠けることとなってしまい、バランスを欠くものと考えられる。

3 また、期間途中解約合意を有効と考える場合でも、賃貸人が有効に期間途中解約をするためには、正当事由が具備されていることが必要になると思われる。この場合の正当事由だが、私は期間途中解約であることを踏まえたものであることが必要であると考える。
すなわち、借地借家法第28条は、「建物の賃貸人による第26条第1項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。」とされるところ、契約期間の合意をしている以上、期間満了時における賃貸人の建物使用の必要性の事情よりも強い事情が必要になるのではないか。

4 以上は、既にある規定の有効性の解釈についての議論であるが、これから賃貸借契約を締結しようとする場合に、、「当事者は、相手方に対して、期間途中といえども、6ヶ月前に通知することにより、この契約を解除することができる。」等の合意を入れることはどうか。
私は、かような合意を敢えて入れることには反対である。現行制度の下では、短期間の定期建物賃貸借契約の締結等により対応が可能と考えるからである。


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