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2007.09.21

自動継続定期預金の消滅時効

銀行に自動継続の定期預金をする場合に、預金したまま時間が経過していることがあるが、このような預金の預金払戻請求権の時効が問題となった例があった。

原審は、「自動継続定期預金においては、預金者は、預金契約締結後最初に到来する満期日(以下「初回満期日」という。)までに継続停止の申出をすることにより、初回満期日以降、預金払戻請求権を行使することができる。そのように預金者の一方的意思表示によって排除できる自動継続に係る弁済期の定めは、消滅時効の進行を妨げる法律上の障害とはならないものというべきである。したがって、上告人の本件預金の払戻請求権の消滅時効は、初回満期日である昭和○○年○月○日から進行するものと解するのが相当である。そうすると、その10年後である平成○年○月○日の経過により、本件預金の払戻請求権の消滅時効が完成したものと解される。」とした。
これに対し、最高裁判所は(最判平成19年6月7日裁判所時報1437号18頁)、
「自動継続定期預金契約における自動継続特約は、預金者から満期日における払戻請求がされない限り、当事者の何らの行為を要せずに、満期日において払い戻すべき元金又は元利金について、前回と同一の預入期間の定期預金契約として継続させることを内容とするものである(最高裁平成11年(受)第320号同13年3月16日第二小法廷判決・裁判集民事201号441頁参照)。消滅時効は、権利を行使することができる時から進行する(民法166条1項)が、自動継続定期預金契約は、自動継続特約の効力が維持されている間は、満期日が経過すると新たな満期日が弁済期となるということを繰り返すため、預金者は、満期日から満期日までの間は任意に預金払戻請求権を行使することができない。したがって、初回満期日が到来しても、預金払戻請求権の行使については法律上の障害があるというべきである。」として、自動継続後の預金払戻請求には、消滅時効の進行を妨げる法律上の障害があるとした。
そして、自動継続後に継続停止ができる点については、「自動継続特約によれば、自動継続定期預金契約を締結した預金者は、満期日(継続をしたときはその満期日)より前に継続停止の申出をすることによって、当該満期日より後の満期日に係る弁済期の定めを一方的に排除し、預金の払戻しを請求することができる。しかし、自動継続定期預金契約は、預金契約の当事者双方が、満期日が自動的に更新されることに意義を認めて締結するものであることは、その内容に照らして明らかであり、預金者が継続停止の申出をするか否かは、預金契約上、預金者の自由にゆだねられた行為というべきである。したがって、預金者が初回満期日前にこのような行為をして初回満期日に預金の払戻しを請求することを前提に、消滅時効に関し、初回満期日から預金払戻請求権を行使することができると解することは、預金者に対し契約上その自由にゆだねられた行為を事実上行うよう要求するに等しいものであり、自動継続定期預金契約の趣旨に反するというべきである。そうすると、初回満期日前の継続停止の申出が可能であるからといって、預金払戻請求権の消滅時効が初回満期日から進行すると解することはできない。」

として、自動継続定期預金契約における預金払戻請求権の消滅時効は、自動継続の取扱いがされることのなくなった満期日が到来した時から進行するものとした。

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