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2007.09.17

借地権売買における瑕疵担保責任

近時、借地権売買において、土地の瑕疵を売主である旧借地人が負担するべきかが争点となる事案があった。

借地権売買といえども、有償取引であり、有償契約の総則的意味のある民法の売買の規定の適用もあり、瑕疵担保責任の規定(民法570条)が適用あるとの主張も時折みられるところである。

しかしながら、この点について、判例(最高平成3年4月2日判時1386号91頁)は、次のように述べて、借地権の売主の土地の瑕疵担保責任を否定した。

「建物とその敷地の賃借権とが売買の目的物とされた場合において、右敷地についてその賃貸人において修繕義務を負担すべき欠陥が右売買契約当時に存したことが後に判明したとしても、右売買の目的物に隠れた瑕疵があるということはできない。」

「けだし、右の場合において、建物と共に売買の目的とされたものは、建物の敷地そのものではなく、その賃借権であるところ、敷地の面積の不足、敷地に関する法的規制又は賃貸借契約における使用方法の制限等の客観的事由によって賃借権が制約を受けて売買の目的を達することができないときは、建物と共に売買の目的とされた賃借権に瑕疵があると解する余地があるとしても、賃借権の修繕義務の履行により補完されるべき敷地の欠陥については、賃貸人に対してその修繕を請求すべきであって、右敷地の欠陥をもって、賃借権の欠陥ということはできないから、買主が、売買によて取得した賃借人たる地位に基づいて、賃貸人に対し、右修繕義務の履行を請求し、あるいは賃貸借の目的物に隠れた瑕疵があるとして瑕疵担保責任を追求することは格別、売買の目的物に瑕疵があるということはできないのである。」

「なお、右の理は、債権の売買において、債務の履行を最終的に担保する債務者の資力の欠如が債権の瑕疵に当たらず、売主が当然に債務の履行について担保責任を負担するものではないこと(民法569条参照)との対比からしても明らかである。」

すなわち、借地権売買の場合における土地の瑕疵・欠陥については、賃貸人が修繕義務または担保責任を負い、借地権の売主は土地については物の瑕疵についての担保責任を負わないとしている。
これに対して、土地の数量不足その他の借地権の権利自体の瑕疵の場合に借地権売主が担保責任を負うのは当然と考えられる。
まとめると
物の瑕疵    賃貸人が負担
権利の瑕疵   借地権売主が負担
が原則と考えるべきか。

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