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2010.11.03

賃借人の居住の安定を確保するための家賃債務保証業の業務の適正化及び家賃等の取立て行為の規制等に関する法律案(その1)

賃借人の居住の安定を確保するための家賃債務保証業の業務の適正化及び家賃等の取立て行為の規制等に関する法律案 が 国会にかかっている(参院通過 衆院で審議中)。多少の修正はあろうが、いずれ立法されると思われる。

この法律案は、「賃貸住宅の家賃等に係る債権の取立てに関して不当な行為が発生する等の家賃の支払に関連する賃借人の居住をめぐる状況にかんがみ、賃借人の居住の安定の確保を図るため、家賃債務保証業を営む者及び家賃等弁済情報提供事業を営む者について登録制度を実施し、これらの事業に対し必要な規制を行い、家賃債務保証業者及び家賃等弁済情報提供事業者の業務の適正な運営を確保するとともに、家賃等弁済情報の適正な取扱いに関し必要な事項を定め、あわせて賃貸住宅の家賃等に係る債権の取立てに関する不当な行為を規制する必要がある。」として、提出された。

この法律案では 3つの柱として、

①家賃保証業の登録制 
②家賃等弁済情報提供事業の登録制
③家賃等の取立態様についての不当行為規制

などを内容としている。

私は、近時 賃貸事業に関連して、登場した 家賃保証業や、家賃弁済情報提供業を認知したところに大きな特徴があると思う。

社会的背景としては、賃料支払い能力の乏しいものが、保証人をも立てることができず、賃料保証事業者の連帯保証により、安易に、賃貸借契約を締結した結果、厳しい取り立てにあったり、鍵交換などの自力救済を受けてしまい、かえって住まいを失うような事態が、近時みられたことがある。

賃借人の居住安定性の観点から、保証事業者を登録させて規制の対象とするとともに、家賃取り立て方法についての行為規制を設ける反面、賃貸事業者側にも、家賃支払い能力に乏しい者と賃貸借契約を締結した結果、債務不履行となり、家賃収入が途絶えるリスクをデータベースの確認により予防させ、他方、データベース事業自体も規制の対象として、誤った情報が搭載されないようにするなどの制約を課すものとした。

この法律案では、中小零細の大家さんの賃貸業、たとえば、サラリーマンがサイドビジネスとして税金対策を兼ねて行っているような賃貸業なども規制の対象となることからの懸念、データベース事業をいわば公認化したような形となり、延滞歴のある者には賃貸がなされないのではないかとの懸念が賃貸人側、賃借人側の双方からあげられている。


以上が概要であるが、今国会での立法がされることと思われることから、ここで、その内容を再確認してみたい。
以下、その2にて、家賃保証事業関連、その3にてデータベース事業関連、その4にて家賃取立についての行為規制について紹介する。

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