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2011.03.02

 交通事故の加害者が被害者に賠償すべき人的損害の額の算定に当たり、被害者の父が締結していた自動車保険契約の人身傷害補償条項に基づき被害者が支払を受けた保険金の額を控除する場合の控除の方法について。 (最近の交通事故判例~平成20年から22年の最高裁判決を中心に(その9))

①事案の概要

(1) 事故の概要と過失割合 損害額

  平成14年7月7日午前7時50分ころ,H県H市内の国道の交差点において,同交差点東側の横断歩道を北から南に向かって進行していたX(当時12歳)運転の自転車と,上記国道を西から東に向かって進行していたY1車とが衝突した。
本件事故におけるXとY1の過失割合は,いずれも5割。
本件事故により,Xは,脳挫傷,頭部打撲等の傷害を負い,入通院による治療を受けたが,平成15年5月27日,高次脳機能障害等の後遺障害を残して症状固定し,同後遺障害により労働能力を100%失った。
  Xに発生した弁護士費用を除く人的損害は1億7382万8332円
(治療費,将来の介護費,住宅改造費,逸失利益,慰謝料等の合計)
 
(2)任意保険(直接請求条項)

Y1とY2会社(任意保険会社)の間で,Y1がY1車によって第三者に加害を及ぼし損害を生じさせた場合に当該第三者に対して負担する法律上の損害賠償責任の額について,Y1と当該第三者との間で判決が確定し又は裁判上の和解若しくは書面による合意が成立したときに,当該第三者が直接Y2会社に上記金額の支払を請求することができる旨の約定を含む自動車保険契約を締結していた。

(3)人身傷害保険


Xの父Aは,本件事故当時,B保険会社との間で,Xも補償の対象者に含む人身傷害補償条項のある自動車保険契約を締結していた。
本件保険契約においては,本件保険契約に基づく保険金を受領した者が他人に損害賠償を請求することができる場合には,訴外保険会社は,その損害に対して支払った保険金の額の限度内で,上記の損害賠償に係る権利を取得する旨の約定がある。

(4)人身傷害保険の支払

Xは,本件傷害補償条項に基づき,訴外B保険会社から,本件事故によるXの人的損害について,567万5693円の本件傷害保険金の支払を受けた。


(5)自賠責保険の支払い

Xは,平成16年2月23日,自動車損害賠償責任保険から,本件事故の損害賠償として,3000万円の本件自賠責保険金の支払を受けた。



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