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2011.11.19

高次脳機能障害認定システムと論争点(モデル事例)

平成23年11月18日 富山県弁護士会館にて 交通事故研修の講師。
次のようなモデル事例を冒頭で紹介して、みなさんで考えてもらう。


モデル事例 
(1)事故日   平成20年11月10日
(2)事故概要通勤途中自転車で走行中の甲(事故時23歳・女性・被害者)と対向直進中の乙運転の普通乗用車が正面衝突し、甲が負傷した。
(3) 治療経過・症状経過① 事故当日にA病院に救急送。意識障害あり JCSⅢ-200.GSC7.
脳幹症状認め ICUにて全身管理
頭部CT撮影 大脳基底核および脳室内の小出血認める。
傷病名 びまん性軸索損傷
② 同月13日 意識レベルJCS10~20で同月30日頃まで推移。
③ 同月20日 頭部MRI撮影 大脳基底核、脳幹部の損傷を認める。  
④ 同月30日 意識回復。四肢麻痺などの神経学的症状は認められないが、失調性歩行障害を認める。見当識障害、健忘状態は持続。
⑤ 平成21年1月15日 歩行訓練にて歩行状態改善。
  記憶力の著しい障害あり。
  易刺激性などの情動障害認める。
  ⑥ 平成21年2月15日 頭部MRIによる画像撮影。
  脳室拡大および脳全体の萎縮を認める。
⑦ 平成21年4月5日  WAIS-Ⅲ Y-G性格検査
  検査困難
⑧ 平成21年4月10日  退院  
⑨ 平成21年9月20日  長谷川式 簡易知能評価スケール 3/30
頭部CT MRI 撮影  脳萎縮著名

(以上 経過診断書の記載より)
(以下 後遺症診断書の概要)

⑨ 受傷時 平成20年11月10日
当院入院期間 平成20年11月10日から平成21年4月10日(160日)
当院通院期間 平成21年4月12日から平成21年9月20日(実治療日数62日)
 
⑨ 傷病名等
ⅰ 傷病名  びまん性軸索損傷 高次脳機能障害
ⅱ 自覚症状 知能低下、ものを覚えられない、性格変化(易怒性・暴力・暴言)
ⅲ 他覚症状及び検査結果 
  びまん性軸索損傷に伴う高次脳機能障害が残存。
  知能の著しい低下、顕著な人格障害。
  
  CTにて脳室の著名な拡大。脳全体の萎縮を認める。
  WAIS-R 試行するも検査困難
  長谷川式簡易知能評価スケール 3

  びまん性軸索損傷に伴う知能・精神機能障害が残存
  記憶や見当識が失われており、また、人格変化が顕著である。
  家族以外の者に対して、他害行動が止まらない。知能が著しく低下。
  尿便失禁が続く。
Ⅳ 障害の憎悪・緩解の見通し
  受傷から相当期間を経ており、症状緩解の見込みはないと考える。

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